突然ですが、ちょくちょく帯締めに関するコラムみたいなものを書いていこうかと思います。
さて第一回は「良い帯締めは音が鳴る?」です。
お客様から
「締め心地の良い帯締めって、ギュッギュッって音が鳴るのよね」
というようなことを聞くことが、たまにあります。
さて、それは本当なのでしょうか?
「音が鳴る帯締めは良い」でしたら本当だと思いますが
「良い帯締めは音が鳴る」なら間違いだと思います。
この差はなんでしょう。
まず、なぜ音が鳴るか。
これは糸と糸が擦れ合うからですね。
しっかり組まれているので持ったとき、
または引っ張った時などに糸と糸が動き、擦れ合って音が鳴ります。
ただ、これが言えるのは比較的組み目の大きい帯締めに限られます。
ご存知の方も多い組み方の帯締めですと冠組、
また丸い帯締めなんかはけっこう組み目が大きいので
音が鳴るものをお持ちの方もいらっしゃると思います。
これが高台で組まれる帯締めになると話が違います。
例えば高麗組など、高台で組まれる帯締めは
組み目がかなり細かく、糸と糸とが擦れ合わないから。
しっかり組まれていても組み目が細かいので糸が動かないんですね。
なお糸が動かない帯締め、つまり組み目の細かい帯締めの方が
糸があまり動かないので最初の締め心地がより長続きします。
結論
音が鳴る帯締めは締め心地が良いが
音が鳴らないからといって必ずしも締め心地が良くない、ということはない。
好き嫌いもありますが、組み目の細かい帯締めの方が長く使えて経済的、かもしれませんね。
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