2016年10月10日月曜日

真田紐と組紐の違い

2016年10月2日放映のNHK大河ドラマ「真田丸」はご覧になられましたでしょうか。

ご覧になられていない方にかいつまんで説明しますと……

「真田紐(さなだひも)」が登場する回です!(かいつまみすぎ?)

「真田紐」ってナニ?

という方のために、専門でもない僕が説明するよりも
とっても分かりやすいページがありましたので
ぜひこちらをお読みくださいませ。


といった感じです。

リンク先の中でも触れられていますが、

真田紐は「織り」、組紐は「組み」。
構造自体が全く違うのですね。
(混同されている方も多いように思いますが別物なのです)

そして上に書いた通り、僕は組紐職人なので真田紐については専門外です。

ので、組紐職人から見た、
というと
「お前が組紐職人を代表するな」
と言われそうなので少しトーンダウンして
個人の見解といたしますが(笑)、
僕から見た「組紐と真田紐の一番の違い」を言いますと

「伸縮性があるかどうか」

ではないかと思います。

件の「真田丸」の放送回でも

「すっごく頑丈なの。何故かというと……伸び縮みしないから!」

と真田紐の原型となった「サナール」を持ってきた
信繁の側室、たかが言っていました。

それとは逆に組紐、殊に組紐の帯締めは適度な伸縮性があるものが
締め心地の良いものなのです。
これは糸が斜めに交差して出来上がる組紐ならではの特性で
経糸と緯糸が交差して生まれる織物ではこの締め心地は生み出せません。

実際に着物を着て帯締めを最後に
キュッと締める時に思い出してみてください。
引っ張って全く伸びないものより
少し伸び、そして戻りがあるものが良く締まると思います。
(伸びっぱなしになるものはもちろん締まりません)

真田紐ではなく、組紐が帯締めとして長く、そして広く使われているのは
そういった理由があるように思います。


それにしても今年は「君の名は。」で組紐、
「真田丸」で真田紐、
と「紐」がえらく大きく取り上げられる年ですね。
脇役のイメージが強い気がする「紐」ですが
これを機に少しでもたくさんの方に知ってもらえれば幸いです。

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